日時:平成22年10月7日(木)14時~
場所:東京大学東洋文化研究所大会議室
テーマ:「五代・北宋絵画の透視遠近法―伝統中国絵画の規範」
発表者:小川 裕充(東洋文化研究所教授)
司会者:菅 豊(東洋文化研究所教授)
コメンテータ:板倉 聖哲 (東洋文化研究所准教授)
要旨:
中国絵画では、「散点透視」という用語が行われており、
1点透視図法のような、単一の視点が存在せず、
複数の視点が散在するという主張が定説となっている。
本発表では、この定説が誤りであり、
個々の素材を側面視する副次的な視点が存在する一方、
1点透視図法のような、単一の視点は存在しないものの、
個々の作品全体を透視する基本的な視点1点が存在し、
その点を含む地平線ないし水平線が設定できることを論証する。